リアホイールを取り外す方法!
こんにちはchessinuです。
ドリブンスプロケット(リアスプロケット)の交換作業は、ドライブスプロケット(フロントスプロケット)の交換作業よりも若干面倒くさいです。
なんせリア(タイヤ)ホイールなどを取り外す必要がでてきますからね。
しかしスプロケット自体は消耗品なので、いつかは必ず交換しければイケない時が訪れます。
もちろんバイク屋でやってもらうのも良いと思いますが、やはり自分で交換作業をデキるようにした方が、色々と自由にスプロケットの組み合わせを試すことがデキて楽しいです。
またホイールの取り外し方を知っていれば、パンクした時やタイヤを交換する時にも役に立ちますからね!
ということで、今回はスーパーカブ110(JA44)の「ドリブンスプロケットの取り付け方」と「リアホイールの取り外し方」について紹介をしていきます。
スプロケットとは
それではまず始めにスプロケットについて紹介をします。
スプロケットの役割は簡単に言うと「エンジンの動力を(リア)タイヤに伝えるための部品」です。
そしてスプロケットにはエンジン側に取り付けてある「ドライブスプロケット」と、後輪側に取り付けてある「ドリブンスプロケット」の2種類があります。
それで今回この記事では、スーパーカブのリアタイヤ側に取り付けてある「ドリブンスプロケット」を交換します。
減速比について
- 減速比が小さいほど最高速型
- 減速比が大きいほど加速型
ドライブスプロケットの交換記事でも少し紹介したのですが、スプロケットの丁数を交換するという事は「減速比」を変更する事と同意になります。
また減速比の値は、「ドリブンスプロケットの丁数」を「ドライブスプロケットの丁数」で割ることにより求められるそうです。
それでスーパーカブ110(JA44)のデフォルトの丁数は、ドリブンスプロケットが「35T」でドライブスプロケットが「14T」なので、元々の減速比は35÷14=「2.50」となり、以降これを基準とします。
現在自分のドライブスプロケットが「15T」なので、減速比は「2.33」です。自分は更に最高速型を望むため、減速比を小さくするにはドリブンスプロケットを小さくする必要があります。
ということで今回はドリブンスプロケットを「33T」にして、減速比を「2.20」にすることにしました。
交換するドリブンスプロケットの紹介
それでは実際に取り付けた「キタコ製ドリブンスプロケット」を紹介します。適合車種に関する詳細については、製品ページよりご確認ください。
- メーカー
- キタコ(KITACO)
- サイズ
- 428
- 丁数
- 33T
- 適合車種
- スーパーカブ110(JA44)
- クロスカブ110(JA45)
- モンキー125(JB02)
- グロム(JC61/75)
グリス
リヤアクスルシャフトなどに塗るグリスはこちらを使用しました。
色々な種類のグリスがありますが、基本的には万能グリスを塗っておけば良いと思います。
純正品との比較
元々取り付けてある「純正のドリブンスプロケット」と比較をしてみます。
スプロケットの大きさはそんなに変わらないのですが、重さに関しては純正品の半分以下という驚異的な軽さです!
というのも、キタコ製のドリブンスプロケットは「肉抜き加工により軽量化」されているため、純正品と比べるとめちゃくちゃ軽くなります。
持った感じだけで、重さが全然違うのが分かるレベルですね。
ドリブンスプロケット交換に必要な工具
ドリブンスプロケットの交換作業に使用する工具は以下のとおりです。
ドライブスプロケットの交換作業と比較しても、特に用意する工具は増えていません。、まぁ強いて言うなら、コッタピンを取り外すのに必要なペンチが増えたぐらいですかね。
- 14mm&19mmメガネレンチ
- 10mm&12mmスパナ
- 14mmソケットレンチ
- 12mmソケットレンチ
- 10mmソケットレンチ
- トルクレンチ
- ペンチ
14mm&19mmメガネレンチ
ドライブチェーンを調整する際、アクスルナットを締めたり緩めたりするのに使用します。
10mm&12mmスパナ
ドライブチェーンを調整する際、アジャストナットとロックナットを締めたり緩めたりするのに使用します。
14mmソケットレンチ
「リヤアクスルシャフト」を引き抜く時や、「ドリブンスプロケットナット」を取り外す時に使用します。
12mmソケットレンチ
「トルクリンク」を留めているナットを取り外すのに使用します。
10mmソケットレンチ
チェーンケース(カバー)を留めているボルトを取り外すのに使用します。
トルクレンチ
HONDA公式側から指定されている「締め付けトルク値」で、ボルトやナットを取り付ける時に使用します。
必要なソケットサイズは「12mm,14mm,19mm」です。
ペンチ
トルクリンクを留めている「コッタピン」を取り外すのに使用します。
ドリブンスプロケットの交換方法について
スーパーカブのドリブンスプロケットを交換するには、まず始めに「リアホイール」を取り外す必要があります。
そしてリヤホイールを取り外した後に、スプロケを留めているボルトを外して交換することになります。
なので作業全体の大まかな流れは、上から順に以下のとおりです。
- リヤホイールの取り外し
- スプロケットの交換
- リヤホイールの取り付け
リアホイールの取り外し作業
それではまずリヤホイールの取り外し作業を行っていきましょう!
リアホイールさえ取り外してしまえば、ドリブンスプロケットの交換自体は楽勝です。
ちなみにここではHONDA公式の「サービスマニュアル」の手順通りに進めていきますが、実際に交換作業を行ってみたところ、多少順番が前後したところで特に問題はないように感じました。
手順
- ドライブチェーンケースを取り外す
- ブレーキロッドの接続を取り外す
- トルクリンクの接続を取り外す
- リヤアクスルシャフトを取り外す
- リアホイールを取り外す
実際の作業~前半~
ドライブチェーンケースを取り外す
それではまず始めに、センタースタンド(メインスタンド)をかけた状態にして、ドライブチェーンケースを取り外します。
ドライブチェーンを留めている4つのボルト(締め付けトルク7N・m)を「ラチェットレンチ+10mmソケット」を使用して取り外します。
ブレーキロッドの接続を取り外す
画像の赤矢印の銀色の金属棒のことを「ブレーキロッド」と言います。
これを取り付けている3つの部品(アジャストナット,ジョイントピン,スプリング)をそれぞれ取り外していきます。
まずは「アジャストナット」を手または14mmスパナを使用し、反時計回りに動かして取り外します。これはリアブレーキを調整する時に使用しますよね。
自分は手で回して取り外しました。
続いて「ジョイントピン」を取り外します。
しかしこの状態ではジョイントピンを取り外すことはできません。
なので「リアブレーキペダルを右手または右足で押しながら」取り外します。
すると簡単にジョイントピンを取り外せます。
最後に「スプリング」を取り外します。
これは特に何もせず、手で引っ張るだけで簡単に取り外せるので問題ないです。
全部で3つの部品を取り外しました。
トルクリンクの接続を取り外す
下の画像の黒い棒を「トルクリンク」と言います。
これを取り付けている5つの部品(コッタピン,ナット,ワッシャ,シートラバー,ジョイントボルト)をそれぞれ取り外していきます。
まずは「コッタピン」をペンチで真っ直ぐにして取り外します。
この様な感じで簡単に取り外せます。また後で使用するので、失くさないように気をつけて保管しておいてください。
コッタピンを取り外したら、「トルクリンクナット」を「ラチェットレンチ+12mmソケット」を使用して取り外します。
ちなみにトルクリンクナットの締め付けトルクは「22N・m」なので、取り付けの際にはトルクレンチを使用して、指定されているトルク値のとおりに締めます。
トルクリンクナットと一緒に、「ワッシャ」と「シートラバー」も取り外します。
そして最後に「ジョイントボルト」を取り外します。
実際の作業~後半~
リヤアクスルシャフトを取り外す
まず14mmと19mmのメガネレンチを使用して「アクスルナット」を緩めます。
そして左右のチェーンアジャスタのロックナットとアジャストナットを緩め、ドライブチェーンの遊びを最大にします。
これはドライブチェーンを調整する時に、同じ様な作業をしたと思うので特に問題はないと思います。
次にマフラー側の「アクスルナット」と「チェーンアジャスタ」を取り外します。
そして足先をリアタイヤの下に入れ、高さを調整しながら「リヤアクスルシャフト」を引き抜きます。
高さが合わないと、スムースに引き抜くことができません。
リヤアクスルシャフトを引き抜いたら、ドライブチェーン側の「チェーンアジャスタ」と、マフラー側にある「カラー」を取り外します。(カラーはスペーサーの様な役割を持つ部品だと思います)
なおカラーに関しては取り外すというより、リヤアクスルシャフトを引き抜くと支えが無くなり、勝手に落ちてしまいます。
リアホイールを取り外す
そしてドライブチェーンを取り外した後、いよいよ目的である「リアホイール」を取り外します。
ただし車体を「ジャッキアップ」していないと、後輪部分の隙間が狭く取り外せないので、うまいこと車体やタイヤを斜めにしながら取り外す必要があります。
例えばセンタースタンドの部分にダンボールか何かを敷き、地面から少し底上げした状態でリアホイールを取り出しても良いと思います。
または「ブレーキパネル」を一旦取り外しておくのも良いと思います。(下の画像)
まぁ何にせよ、他のパーツを傷つけたり破損したりしないよう、慎重にリアホイールを取り外してください。
自分の場合はアップマフラーにしてあったので、右斜め後ろ方向からリアホイールを取り出せました。
ドリブンスプロケットの交換作業
それでは次に「ドリブンスプロケットの取り外し&取り付け作業」を行っていきます。
ここは全然難しくないので、すぐに終わります。
手順
- スプロケを留めているナットを取り外す
- 新しいスプロケをボルトで留める
実際の作業
スプロケを留めているナットを取り外す
まずドリブンスプロケットを留めている4つのナット(ドリブンスプロケットナット)を取り外します。
ナットの取り外しには「ラチェットレンチ+14mmソケット」を使用します。
4つのナットを外せば、ドリブンスプロケットはスポッと簡単に取り外せます。
新しいスプロケをボルトで留める
そして事前に用意しておいた、キタコ製の新しいドリブンスプロケット(33T)を取り付けます。ナットを取り付ける際、1つのナットを一気に強く締めず、4つのナットを3~4回ずつに分けて締めると良いらしいです。
最後にトルクレンチを使用して、「ドリブンスプロケットナット」を「締め付けトルク32N・m」で取り付けます。
リアホイールの取り付け作業
ドリブンスプロケットを取り付け終えたら、後は元の状態に戻していきます。
作業手順としては、取り外した時と逆の手順で行えばいいだけです。ただし最後にドライブチェーンの調整をする必要があります。
手順
- リアホイールを取り付ける
- リヤアクスルシャフト取り付ける
- ドライブチェーンの調整
- リアブレーキの調整
- ドライブチェーン注油
実際の作業
リヤアクスルシャフトを取り付ける
事前に用意しておいた「万能グリス」をリヤアクスルシャフトに塗ることで、固着などにより抜けなくなる事を防止することができます。
ドライブチェーンの調整
新しいドリブンスプロケットを取り付け、ドライブチェーンが緩く or キツくなった状態なので、必ず調整作業をしてください。
ドライブチェーンを調整した後は、リアブレーキの調整も必ず行っておいてください。
ドライブチェーンに注油
最後の締め作業に「スーパーチェーンルブ」を使用し、ドライブチェーンへ注油をします。
これに関しては必須というわけではないので、必要に応じて注油作業を行ってください。
ドリブンスプロケットを取り付けた感想
それでドリブンスプロケット「33T」を取り付けた後に、片道100km程度のプチツーリングをした上での正直な感想としては
「大して変わらねぇ~」って感じです笑
いや、正確に言うと、ちょっとだけ体感的に変わったかなって所はありました。
例えば「35T」の時と比べ、最高速付近での車体の無理してる感が若干薄れた気がします。本当に気のせいかもしれませんが笑
また坂道に関しても、特別登りづらくなったとかは感じませんでしたね。自分が鈍感なだけなのかな?
ただドライブスプロケットの交換に比べると、ドリブンスプロケットの交換では走行性能の違いを感じにくいとは言われているので、まぁこんなもんなのかなぁ~っと勝手に納得しています。
ということで、最後になんかグダグダな感じになりましたが、以上でスーパーカブのドリブンスプロケットの交換方法に関する記事は終わりとなります。
さようなら~
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