バッテリーってどこにあるの?
こんにちはchessinuです。
突然ですが、皆さんはスーパーカブに使用されている「バッテリー」を直接見たことはありますか?
おそらく「NO」と答える人の方が多いのではないでしょうか。
そもそもバッテリーを弄る機会って滅多に無いので、他のパーツなどと比べて余り気にならないのは仕方がないことなのかも知れません。
しかしバッテリーも使用していると劣化する物なので、いつかは取り替えたり充電したりする必要が出てきます。
なのでそういう時のために備えて、バッテリーがある場所へのアクセス方法や交換方法についての知識を持っておいた方が絶対に良いです。
ということで、今回はスーパーカブ110(JA44)の「バッテリーの場所」と「バッテリーの交換方法」について記事にしました。
自分でバッテリーの交換や確認をする際には、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください!
バッテリーについて
スーパーカブのバッテリー
スーパーカブ110(JA44)のバッテリーの仕様は以下の様になります。
- バッテリータイプ
- 密閉型バッテリー
- 型番
- GTZ4V(GS ユアサ)
- 価格
- 約13,000円~
- 質量
- 約1.6kg
- 電圧
- 12V
- 10時間率容量
- 3.0Ah
- 普通充電電流
- 0.3A
バッテリーの種類
バイクのバッテリーは大きく分けると以下の3種類があります。
- 開放型バッテリー
- 密閉型バッテリー
- リチウムイオン型バッテリー
昔のバイクのバッテリーは開放型バッテリーが主流だったそうですが、現在では密閉型バッテリーが主流となっているそうです。
密閉型はいわゆる「メンテナンスフリーバッテリー(MFバッテリー)」と呼ばれる物で、メンテンナンスをする必要がありません。ただし厳密には「する必要がない」のでなく「出来ない」と言ったほうが正確なようです。
と言うのも密閉型は名前の通り、バッテリー液が入った状態で完全密閉された物なので、こちらから開けることは出来ません。なのでバッテリー液などのメンテンナンスをすることが出来ないので、開放型と比べると寿命が短いのがデメリットでもあります。
開放型バッテリーは密閉型とは対照的にバッテリーのキャップ部分が開閉出来るので、自分でバッテリー液などを補充することが出来ます。なのでメンテンナンスを正しく行えば、寿命は開放型の方が長くなります。
リチウムイオン型バッテリーに関しては現在では車などに使用され始めましたが、バイクで使用しているのはまだ少ないそうです。メリットもたくさんあるようですが、反面デメリットも相当あるようです。
ここまでのまとめ
・密閉型バッテリーはメンテンナンスフリーなので楽だけど、開放型に比べて価格が少し高くメンテンナンスが出来ないので寿命が短い。
・開放型バッテリーはメンテンナンスを自分で出来て価格も安く寿命も長いけど、裏を返せば自分で定期的にメンテンナンスをしなければならないし、バッテリー液自体の取り扱いも結構危ないしガスも発生する。
なので「現在の主流は取り扱いの楽な密閉型」になっている。
バッテリーの交換時期(寿命)
バッテリーの寿命に関しては、そのバイク乗り方やバッテリーの使用の仕方で変わってきます。なので正確な期間やタイミングなどはハッキリとはわからないのですが、バイクのバッテリー寿命の一般的な目安値としては以下の様になるそうです。
- 期間 : 2~3年
- 距離 : 50,000km~
まぁ数字から見ても分かる通り、ほとんどの人が50,000km以上走行している時には既に2~3年以上経過していると思うので、交換のタイミングとしては「2~3年に1回程度」取り替えたほうが良いのかも知れませんね。
もちろん、ヘビーユーザーでたくさん距離を乗っている人であれば「距離 : 5万km」を目安にした方が良いと思います。
自分の場合は間違いなく「2~3万km/年」は走らないので、期間を目安にして交換することにします。
また、バイクのバッテリーが寿命を迎えると以下の様な現象が起きるそうです。なのでこれらの現象が起きたら「あぁそろそろバッテリーの寿命なんだなぁ…」と捉えれば良いと思います。
- 電圧テスターで1.25V以下の測定値になる
- セルでエンジンがかからない(かかりにくい)
- バイクで長距離走行しても充電されていない
- (ヘッド・テール)ライトやウィンカーなど光り方が弱い
- …etc
ただしこれらの現象は「期間2~3年」や「距離5万km以上走行」を迎える前に起きる可能性も十分にありますので、あくまでも期間や距離は単なる目安程度だと思っておいてください。
バッテリーの充電方法
バイクのバッテリーの充電方法に関しては基本的に以下の2通りがあります。
- 自分で直接充電器から充電する
- バイクの走行中に自動で充電される
自分で充電器を購入して直接バッテリーに充電をする方法がありますが、バイクのバッテリーは内蔵されている発電機によって走行中に充電される仕組みになっていますので、自分は充電に関しては特に気にしてはいません。
もちろん長期間バイクに乗らず放置しているとか言うことであれば、直接自分で充電器から充電した方が良いです。ただし長期間乗らないのであれば、自然放電を防ぐためにバッテリーを外して保管しておくのも推奨されています。
しかし定期的にバイクに乗ってあげるのが一番良いので、あまり長期間放置するのは避けた方が良いと思います。
ちなみに調べたところ、充電されるのに要する走行時間は「時速60kmで走った場合約30分程度」必要だそうです。また、走行して10分間は充電されないそうなので気を付けてください。
バッテリーの交換に必要な工具を紹介
バッテリーの交換に必要な工具を紹介します…と言っても使用するのは「プラスドライバー2本」のみです。
- 2番のプラスドライバー
- 3番のプラスドライバー
- 交換するバッテリー
3番のプラスドライバー
3番のプラスドライバーは、バッテリーが格納されている場所を覆っている「センターカバー」を留めている、1ヶ所のネジを取り外すために使用します。ネジが少し固く留められている可能性もあるので、ネジがナメないように注意しながら外してください。
2番のプラスドライバー
2番のプラスドライバーは、3番のプラスドライバーでセンターカバーを開けた後に、バッテリーを覆っているカバー(バッテリーカバー)の2ヶ所のネジ(赤い丸)と、マイナス端子側に付いている1ヶ所のネジ(黄色い丸)を取り外す際に使用します。
バッテリーカバーを取り外した後に、プラス端子側の1ヶ所のネジを外すのに使用するので、2番のプラスドライバーは計4ヶ所のネジを取り外します。
ちなみに下の画像のように、磁石付きのドライバーを使用して作業したほうが良いです。と言うのも、ネジを落としたら探すのが大変!
交換するバッテリー
交換するバッテリーに関しては、GS ユアサの純正品「GTZ4V」を使用するか、または互換品を使用するかを各自で決めて用意しておいてください。
ちなみに純正品を探しても中々見つからなかったので、純正品を使用する方はホンダドリームなどで発注をしても良いかも知れません。
また純正品の変わりに互換品を探しみたところ、色々と出てきましたが実際に使用出来るのかどうかは分かりません。
一応、商品説明欄には「GTZ4Vの互換品」とは書いてあったりもするのですが…
ただ純正品のバッテリーに比べると1万円近く安いので「価格面においては非常に魅力的」ではあります。
バッテリーの交換作業
それでは実際にバッテリーの交換作業をしていきます。
交換作業の手順は以下の様になります。
- エンジンを切って鍵を抜いておく
- センターカバーを取り外す
- バッテリーカバーの3ヶ所のネジを取り外す
- プラス端子側のネジを取り外す
- バッテリーを取り出して交換する
作業開始
センターカバーを取り外す
まず始めにスーパーカブのエンジン切った後、念の為に鍵を抜いておきます。
そしてセンターカバーを取り外していきます。なお以降の画像では諸事情により、レッグシールドを外した状態で作業を行っていますが、別に取り外さなくても出来ます。
3番のプラスドライバーを使用してネジを取り外していきます。先程も述べましたが、ネジが固く締まっている可能性があるので、ネジ穴を潰さないように気を付けながら取り外してください。
ネジを取り外したら座椅子を軽く上に持ち上げ、センターカバーの上部に手を入れてゆっくりと丁寧に外していきます。
センターカバーはこんな感じです。
裏側の画像をを見て分かる通り引っ掛ける「ツメ部分」が結構あるので、力任せに無理やり引っ張らないようにしてください。
バッテリーカバーの3ヶ所のネジを取り外す
センターカバーを取り外した外観図です。
中に見える赤いキャップみたいな物は「サービスチェックカプラ」という、主に整備士が専用のスキャンツールでシステムなどのチェックをする時に使用するものです。
カブ乗りの間では、このサービスチェックカプラから電源を取る方法が流行っていますが、バイク屋の人からは完全に非推奨扱いされていたりします。
また白いキャップのところには「ヒューズ」があります。
向かって手前が「サブヒューズ(10A)」で奥側が「メインヒューズ(15A)」となっています。
ちなみに「FIヒューズ(10A)」はマフラー側のサイドカバーを取り外すとあります。
話が少し脱線してしまいすいませんでした。
それでは先ほど紹介したとおり「3ヶ所のネジ」を取り外していきます。ただし、取り外したネジを落とさないように気を付けながら作業を行ってください。
バッテリーは必ず「マイナス端子から取り外す必要」があります。ただしスーパーカブの場合は、マイナス端子を取り外さないとプラス端子が絶対に取り外せない「親切な構造」になっているので、特に取り外す際には順番を気にしなくてもいいです。
ということで、とりあえず最初に「マイナス端子側に付いているネジ(画像の黄色い丸)」を取り外します。
次に「バッテリーカバーを留めている2ヶ所のネジ(画像赤い丸)」を取り外します。
プラス端子側のネジを取り外す
3ヶ所全てのネジを取り外し終えたら、次はバッテリーカバーを手前にゆっくりと動かして取り外します。ここは特に問題はないと思います。
バッテリーカバーを取り外すと「赤色のターミナルカバー(保護カバー)」があります。ちなみに下の画像の右上にチラッと写っているのは「取り替え用の予備ヒューズ」です。もしヒューズが飛んでしまった場合は、こちらを応急的に使用します。
そしてターミナルカバーをめくると、中にプラス端子側のネジが見えます。
このネジを2番のプラスドライバーで取り外します。
無事取り外せました。
バッテリーを取り出して交換する
それでは今回の作業の目的であるバッテリーの取り外し作業を行います。
作業と言っても、後はただバッテリーを手前にゆっくりと引っ張り出すだけです。
バッテリーを取り出してみると、バッテリーケース内が汚れていたのでタオルで拭いて軽く掃除しておきました。
取り外したバッテリーについて
そして取り外した実際のバッテリーがこちらになります。
自分の場合、まだスーパーカブを購入してから1年も経っておらず特に不具合も出ていないので、まだバッテリーを交換する必要はありません。
交換作業自体は、古いバッテリーを取り出した場所に新しいバッテリーを入れて戻すだけなので、特に問題はないと思います。
バッテリーを取り外す際の注意点
大したことではないのですが、バッテリーを取り外す際に気を付けてほしいことが1点。
下の画像の黄色い丸で囲まれている部分に、ネジを取りけるために使用する小さなパーツがあります。
これがその小さなパーツです。ただこれを無くすと取り付けが困難になるので、絶対になくさないように気をつけてください。というのも、実際に自分が作業中に無くしそうになったので…(焦って探していたら地面に落ちてました笑)
もし失くしてしまった場合は、ホームセンターへ行き「板ナット」と呼ばれる部品を購入すれば大丈夫です。
取り外した古いバッテリーの処分方法
調べてみたところ、取り外した古いバッテリーは以下の様に処分するようです。
- 廃品回収業者に処分してもらう
- バイク用品店で処分してもらう
- ホームセンターで処分してもらう
- ガソリンスタンドで処分してもらう
それぞれの注意点について簡単に。
廃品回収業者は無料で処分してくれる場合もありますが、中にはボッタクリ価格で回収しようとする悪徳業者もいるので気を付けてください。
バイク用品店やホームセンター及びガソリンスタンドは、全ての店舗で処分してくれるというわけではなく、あくまでも処分してくれる店舗もあるというニュアンスで捉えてください。
なので取り敢えず電話などをして、スタッフの人に聞いてみるのが一番確実かと思います。
ただし処分費用は無料ではなく有償になる場合が多いそうです。まぁそれは仕方がないことですよね。
終わりに
以上で「バッテリー取り外し&交換作業」に関する記事は終わりとなりますが、皆さんいかがでしたでしょうか?
一連の作業自体は意外と簡単に行えると思います。ただし交換する新しいバッテリーを探したり、取り外した古いバッテリーを処分したりするのが少し面倒くさいですよね笑
しかしバッテリーは消耗品なので必ず交換する時はやってきます。まだバッテリーが大丈夫そうな方でも、その時のために備えて知っておいた方が絶対に良いです。
何故ならこの程度の作業ですら、店舗などでやってもらうと作業費用として数千円はかかりますからね。自分でやればバッテリー費用以外は当然無料です。
それに自分で色々弄っていれば知識も付き、スーパーカブに対して愛着も湧きますからね。
それではまた別の記事でお会いしましょう!
さようなら~
この記事が気に入りましたら、下のアイコンをクリックしてSNSシェアの方をお願いします!