どの塗り方が一番良いのか実験!
こんにちは自作PC初心者のchessinuです。
突然ですがCPUグリスってどういう風に塗っていますか?
自分の場合は特別に何かを意識することなく適当に塗っていました。ただそれでも一応、全体的に薄すぎず厚すぎず「均等」になるように心がけて塗ってはいましたが…。
まぁ別にこれでも特に問題はないと思います。というか問題はなかったと信じています。
ではなぜ今回この様な記事を書こうと思ったのかというと、自作PCを組み立ててから1年近くが経ちましたが、その間にCPUグリスの塗り直し作業を一切行っていませんでした。
なのでそろそろ塗り直してみようかなぁ~などと思い始めるように。
しかしわざわざCPUクーラーなどを取り外して手間や時間をかけて塗り直すのだから、どんな風にCPUグリスを塗ったら良いのかを事前に調べてから塗ろう!と思ったのがきっかけです。
CPUグリスを塗る理由
まず始めに、そもそもなぜCPUグリスを塗る必要があるのかを調べてみました。
すると理由はとても単純で、「CPUのヒートスプレッダ」と「CPUクーラーの金属プレート」の表面には肉眼では捉えきれない「極微細な凸凹」があるのですが、この隙間をCPUグリスで埋めることによりCPUからCPUファンへの「熱伝導(率)」を高められるそうです。
ただし当然のことながら、使用する「CPUグリスの性能」によっても熱伝導率は変わってきます。
CPUグリスを塗り直す頻度
次にどれくらいの「頻度」でCPUグリスを塗り直すのが良いのか?ということについて、ネット上で色々と調べてみました。
- 1年に一度派
- 2年に一度派
- 気が向いたら派
- 塗り直す必要は無い派
- 温度が異常上昇した時派
- …etc.
しかし上記の通り、”これ“と言ったまとまった正解は無いようなので、各々の好きなタイミングでいいと思います。
ちなみに自分の場合は全く塗り直さないというのは気分的に嫌なので、1年に一度「大晦日」辺りにサッと塗り直して新しい年を迎える~というサイクルにしようかと考え中。
まぁ塗り直して悪いとか言うことは無いと思うので…(効果があるのかは置いといて)。
CPUグリスの理想的な塗り方
それでCPUグリスの理想の塗り方についてですが、何を持ってして理想というのかはよく分かりませんが、まぁ大体以下の様な感じに塗れれば良いのではないかと…?
- 気泡が入らない
- 薄すぎず厚すぎず
- 全体的に均一に広がる感じ
正直なところ、「CPUグリスを綺麗に塗ること」と「CPU温度に対する冷却効果」がどれほどの相関性があるのかは分かりません。
中には「CPUグリス自体塗っても塗らなくてもほとんどCPU温度に変わりはない」とまで言う記事すらありました。(信憑性は不明)
そもそも自分自身かなり大雑把な性格なので、個人的な考えとしては「よっぽど汚くムラのある雑な塗り方」とかではない限り、そこまで気にしない派閥に属する感じです。
しかしそんなこと言ったら記事にならないので、今回は小学生の夏休みの自由実験的な感じで色々と「CPUグリスの塗り方による広がり方」などを試してみました。
まぁ皆さんがそれぞれ使用するCPUグリスの「粘度」によっても全然伸び方が違うのでしょうが、何となくこんな感じになるのかぁ~的な感じで参考にしてみてください!
実験に使用したもの
- CPU
- マザーボード
- CPUグリス
- CPUグリスクリーナー
- コップ
- マスキングテープ
CPU
某リサイクルショップのハー○オフにて「200円」で購入したジャンク品のIntel製CPUです。別にCPU自体は使用不可でも何でも構わないので、適当にヒートスプレッダが綺麗な物を選んできました。
これにCPUグリスを塗って色々と試していきます。
マザーボード
こちらも某リサイクルショップのハード○フにて「200円」で購入したジャンク品のマザーボードです。
CPUソケットを利用したかっただけなので、動作不明のジャンク品で十分でした。
CPUグリス
流石に高いCPUグリスを実験で使用するのは気が引けたので、秋葉原でたまたま売っていた謎の格安グリス(150円×2)を購入しました。
先程述べたとおり、それぞれのCPUグリスによって「粘度」が違うので、このグリスではこうなりましたよって感じで見てください。
ちなみにこのCPUグリスの粘度は「70Pa・s(700~900poise)」で、低粘度で人気のある有名な「MX-4」というCPUグリスが「87Pa・s(870poise)」なので大体同じくらいの粘度です。
ということから「MX-4」を押し当てた時と同じ様な広がり方をすると思います。(多分)
まぁよっぽど粘土が高いネバついたグリスとかではない限り、そこまで伸び方に変わりはないと思いますが…。
なおCPUグリスを塗るためのヘラが無い場合には、ヘラ代わりに「(クレジット)カードの端」を利用して塗るのもオススメです!
CPUグリスクリーナー
CPUグリスを落とすのに使用した「アイネックス グリスクリーナー IPA-CLN2」というCPUグリスクリーナーです。
キムワイプと組み合わせて使用すると、とても綺麗にCPUグリスを拭き取ることが出来ます。
コップ
CPUのヒートスプレッダに塗ったCPUグリスを上から押し付ける時に使用します。押し付ける物は何でも良かったのですが、100円均一ショップで丁度いい感じの透明なコップがあったのでそれを利用します。
最初はプレパラートみたいのを使用しようかと考えたのですが、CPUクーラーの金属ベースプレートを上から押し付ける感覚は、どちらかと言うとコップのような体積や重さがある様な物のほうが良いと思いこちらにしました。
底の部分も丁度良い感じの大きさです。
マスキングテープ
マスキングテープ(英語: masking tape)は塗装をはじめとするシーリングやコーキングの際に塗装箇所以外を汚さない目的で使用される保護用の粘着テープ。「マスキング」は「覆い隠す」の意味で専門的には「養生」と呼ばれ、マスキングテープは養生資材に分類される。粘着力が弱く剥がしやすいため、仮止めにも使われる。
だそうです。
粘着力が弱いのでCPUグリスを塗布した後に剥がしやすくて使いやすいですね。
ちなみに自分は100円均一ショップで買ったのですが、ホームセンターには色々とお洒落なマスキングテープも売っていました。(余談)
実験方法
「実験」なんて大それた言い方をしていますがやることはとても単純です。
マザーボードのCPUソケットに固定したCPUのヒートスプレッダにCPUグリスを色々な方法で塗り、上からコップで押し当てて広がり方を観察するだけです。
ちなみに実験にかかった費用は約1,000円で費やした時間は約30分!
まさに小学生の自由研究みたいな内容になりますが、とてもシンプルで分かりやすいと思います笑
暇さえあれば誰でも出来るので、この記事を読んでいる方もぜひ試してみてはいかがでしょうか!
実験開始
それでは実験をしていくのですが、今回は以下の様な塗り方をしたあとにコップで押し潰してみました。
- 図形型
- 線型
- マスキングテープ法
図形型
点
まずは適当な量のCPUグリスを1点垂らして押し当ててみます。
結果は予想通りこんな感じになりました。
特に気泡なども入らず、普通に小さい丸が潰れて大きい丸にそのまま伸びた様な感じです。
最初に垂らすグリスの量を多くすれば多くするほど丸は大きくなりますが、全体的な厚さにムラが出来そうな感じがするので正直微妙ですね。
それならば垂らす点を数カ所に分散させた方が良さそうな感じもします。
バツ
対角線上に直線を引き「バツ印」を作り上からコップを押し当ててみます。
結果は目立った気泡もなく、全体的に綺麗に均一に伸びるという予想外の結果になりました!
その他図形
この後に「丸」「三角形」「四角形」などを試してみました。
しかし結果は全て同じ様な感じで真中付近に塗れていない箇所が発生しました…。
まぁ予想通りっちゃ予想通りですけど。
結論
CPUグリスで図形を描くなら「バツ印」が一番良い気がする!
線型
先程行った図形型とこの後にやるマスキングテープ法で、購入しておいたCPUグリスを全て使い果たしてしまったので、Amazonで昔購入した中華製の謎グリスを代用しました。
粘度も90Pa・s(900poise)程度なので、そこまで伸び方に変わりはないと信じます。
1本線
まずは適当な量のCPUグリスを直線で1本描きます。
結果はこの通り、ただ横に太くなっただけですね。
2本線
一応2本線も試してみました。
まぁ結果は先程と同じ様な感じです。
CPUのヒートスプレッダ上に3本の直線を均等に上手く配置できれば、全体的に綺麗に伸ばすことが出来そうな感じですね。
マスキングテープ法
それではマスキングテープを利用してCPUグリスを塗っていく「マスキングテープ法」で試してみます。
まずマスキングテープを適当な長さで切り、それをCPUのヒートスプレッダに貼り付けて良い感じに囲んでいきます。
貼り付けた後に気がついたのですが、マスキングテープが少し長すぎましたね…(^^;)
とりあえず貼り付け終わりました!
そしてCPUグリスを伸ばして塗っていきます。
出来るだけムラが無いように塗っていきますが、これが意外と難しい…。
ちなみに実際に塗ってみて分かったのですが、この様に小さいヘラだとどうしても縦線や横線の「縞模様」が付いてしまいますね。
なので小さいヘラで軽く塗った後、仕上げに大きめのヘラや(クレジット)カードの端で伸ばすと綺麗に塗れると思います。
とりあえず完成です…。
これが果たして上手く塗れているのかは一切不明笑
最後にマスキングテープを取り外します。
何かちょっと斜めってしまったのは、最初に貼り付けたマスキングテープが既に斜めになっていたからですね。なので次回以降はマスキングテープをまっすぐ貼るように心がけて作業をしようと反省。
そしてコップで上から押し当ててみます。
おぉ!
やはり前評判通り、CPUグリスが均一に綺麗に広がってる感じがしますね。
ほんの少しだけ「気泡」が入っていたのですが、軽くグリグリしたらすぐに消えました。
結論
というわけで、最終的な結論としては以下の様になりました。
マスキングテープで養生してグリスを塗った後、CPUクーラーを乗せて軽くグリグリして気泡を潰す
まぁ多少面倒くさくても、マスキングテープを使用してCPUグリスを塗るのが一番理想的だとは思います。
そもそもそんなにしょっちゅう塗り替えるわけではないですからね。
なのでそこに時間を割いて手間をかけたとしても、その後のことを考えると決して無駄なことでは無いです。
ただし、それぞれの塗り方におけるCPU温度の様子などを「一切検証してない」ので、果たしてこの塗り方が温度的に一番良いのかどうかは分かりませんが笑
もしかすると、大して温度に違いなんて無いかも知れない可能性もあるかも?
気になる方はぜひ各自で試してみてください。
ちなみに自分は「マスキングテープ法」が見た目的に一番綺麗なので、今後はこの塗り方で作業していこうと思います。
それでは以上で、CPUグリスの色々な塗り方および広がり方を紹介する記事は終わりとなります。
さようなら~
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