国立西洋美術館へ行こう!
こんにちはchessinuです。
実は以前に国立西洋美術館でアルバイトをしていた経験があり、それがきっかけで美術館や博物館巡りの楽しさに目覚めました。
なので休みの日には定期的に、美術館や博物館巡りをしてリフレッシュをしたり知識を深めたりしています。
という訳で色々な美術館や博物館がありますが、その中でも自分の過去のアルバイト経験を活かして詳しく解説できる「東京都台東区上野公園にある国立西洋美術館」の見所や、巡り方を紹介していきます。
今回はPart1ということで、国立西洋美術館に行ってみたいけど「チケットの料金はいくら?」「駐車場はあるの?」「館内マナーやルールはどういうのがあるの?」「国立西洋美術館にはどんな歴史があるの?」…etcと考えている方の参考になる様な記事内容がまとめてあります。
また実際の国立西洋美術館の展示室内の巡り方や、見どころなどは次の記事のPart2で紹介していきます。
国立西洋美術館についての事前知識
国立西洋美術館の歴史
国立西洋美術館は1959年に「松方コレクション」を保存・公開する目的で設立されました。
「松方コレクション」とは実業家の松方幸次郎(1866~1950年)が、日本で初の西洋美術館の建設を目指し1916年から約10年間ヨーロッパで膨大な作品を収集していた物です。しかし先の世界大戦などの影響で、戦中にフランス政府に没収(接収)されてしまいました。
しかし戦後に「国立西洋美術館」を設立し、作品群を保存・公開するという条件のもとでフランス政府から返還されることになりました。
という訳で、国立西洋美術館の原点はフランス近代の絵画や彫刻を中心とする「松方コレクション」にあります。
国立西洋美術館のコレクション(展示物)
国立西洋美術館で展示されている作品は、「松方コレクション」の他に「山村徳太郎・梅原龍三郎・橋本貫志」を筆頭にその他多くの人達からの寄贈品や、国立西洋美術館側での継続的な作品の購入によって構成されています。
国立西洋美術館の建物
- 敷地面積 : 9,288㎡
- 建築面積 : 1,587㎡
- 建物階数 : 地上3階、地下1階、塔屋1階
- 建物構造 : 鉄筋コンクリート造り
- 設計 : ル・コルビュジエ
- 施工 : 清水建設株式会社
- 竣工 : 1959年5月
1959年にフランス人の近代建築の巨匠である、「ル・コルビュジエ(1887~1965年)」の設計によって建てられた「本館」は、2016年7月に世界遺産として登録されています。
本館はコレクションの増加に伴い建物を拡張する「無限成長美術館」というコンセプトを基にして建てられました。実際にそのコンセプト通り、1979年に「新館」が1997年に「企画展示館」が増築されています。
また本館には、「柱・床・階段」という単純な構造を基本ユニットとして建物を構成する「メゾン・ドミノ」と呼ばれる建築形式や、建築と身体の調和を目指してル・コルビュジエが考案した「モデュロール」など新しい時代の建築の基礎となるシステムや理論が集約されています。
また免震改修工事も行っており、その様子は地下の休憩室から見ることが出来ます。ちなみに国立西洋美術館の建物には49個の免震素材が使われているそうです。
国立西洋美術館についての色々
国立西洋美術館に行く上で知っておいた方が良い知識について解説します。
国立西洋美術館のチケット料金
常設展チケット
常設展を見るために必要なチケットの値段は以下のようになります。(★モバイル端末で閲覧の方は、横にスクロールしてみてください)
個人 | 団体(20名以上) | |
---|---|---|
一般 | 500円 | 400円 |
大学生 | 250円 | 200円 |
| 無料 |
企画展チケット
企画展を見るために必要なチケットの値段は、それぞれの企画展によって多少異なりますが大体以下のようになります。(★モバイル端末で閲覧の方は、横にスクロールしてみてください)
個人 | 団体 | |
---|---|---|
一般 | 1,700円 | 1,400円 |
大学生 | 1,100円 | 1,000円 |
高校生 | 700円 | 600円 |
| 無料 |
補足事項①
学生の方は必ず学生手帳を、65歳以上の方は年齢証明できる物を必ず持参してください。忘れると割引などが適用されなくなります。
また心身障がい者の方もお手帳を必ず持参してください。忘れると同じく割引などが適用されなくなります。また心身障がい者の方はチケット販売窓口に並ぶ必要はなく、直接会場入り口にてお手帳を係員に見せてください。
補足事項②
常設展のみ無料観覧日があります。
- 毎月第2・第4土曜日
- 国際博物館の日
- 文化の日
上記の日に関してはどなたでも常設展のみ無料で観覧することが出来るので、狙っていくのも良いと思います。ただやはり通常時よりは多少混雑しますね。
補足事項③
再入館に関してはその日の内なら何度でも出来ます。ただしチケットは必ず無くさないようにしてください。
キャンパスメンバーズについて
国立美術館が提案する、大学・短期大学・高等専門学校等を対象とした会員制度です。
ご入会いただいた学校の学生や教職員の皆様は、展覧会等を無料または割引料金で何度でもご観覧いただけます。
キャンパスメンバーズに加入している大学に関しては、学生や職員は常設展観覧が無料になり特別展示企画に関しては割引が適用されます。
キャンパスメンバーズの割引が適用されるかどうかは、美術館や博物館によって違うので【こちら】のキャンパスメンバーズ公式ページから各自ご確認ください。
駐車場
国立西洋美術館専用の駐車場はありませんので、近くの有料駐車場(パーキングセンター)などを利用してください。
まぁしかし出来る限り電車などを利用すると良いです。上野駅公園口から徒歩1~2分で着くのでわざわざ車で行く必要も無いかと思います。
ただし障がい者の方は事前に国立西洋美術館の方に連絡しておけば、国立西洋美術館内にある駐車スペースに停めることが出来るので必要であれば各自利用してください。
台数的には2~3台しか停められなさそうなスペースなので、早めに予約しておくと良いかも知れませんね。
上野公園周辺の博物館や美術館に行く時に便利でオススメの駐車場については、下の記事で紹介していますので参考にしてみてください!
服装
服装に関しては、美術品の保存に適した温度に管理されているので極端に熱くも寒くもありません。なのでまぁ出来る限り動きやすい格好で行くと良いと思います。
ただし踵の高いヒールなどで行くのは「コツコツ」と音が響くので絶対に止めたほうが良いです。スタッフに注意されるならまだしも最悪の場合、他のお客さんから文句を言われトラブルになる可能性があります。
なので動きやすいスニーカーで行くのが普通です。もしそれでもヒールを履きたい場合には、ヒールの接地部分にゴムシールを貼っておくとコツコツ音が低減されるので、その様な対策をして行くと良いと思います。
開館/休館
常設展 | 企画展 | |
---|---|---|
火・木・日 | 9:30~17:30 | 9:30~17:30 |
金 | 9:30~20:00 | 9:30~20:00 |
土 | 20:00 | 17:30 |
補足事項
入館は必ず閉館の30分前までになるので注意してください。
また以下の日は休館日となります。
- 毎週月曜日
月曜日が祝日又は振替休日の場合は、月曜日も開館して火曜日が休館日となります。 - 年末年始
12月28日~翌年1月1日 - 全館休館日
2月頃に2週間ほどの長い休館日があるので、詳しくは公式ページのカレンダーで各自ご確認ください。
カメラ撮影
常設展示
常設展示に関してはカメラ・ビデオ撮影はしても大丈夫です。ただし下記の行為は禁止されていますので注意してください。
- 商標利用
- フラッシュ等の発光
- 三脚使用
- カメラNGマークの作品
ルールを守らないと注意されるので気を付けましょう。
企画展示
企画展示室内での撮影に関しては、撮影は一切禁じられているので気を付けてください。
荷物/ロッカー
大きな荷物(キャリーバッグなど)に関しては、展示室内への持ち込みが禁止されています。そのため以下のどちらかを選択することになります。
インフォメーションに預ける
インフォメーションのスタッフに声をかけて、クローク内で預かってもらいます。預ける際に必ず鍵はかけるようにしましょう。
ロッカーに入る場合はそれを利用する
ロッカーは種類が大きいロッカーと、小さいロッカーの2種類あるので大きいロッカーに入るようならば、そちらを使用します。入らない場合はインフォメーションに預けることになります。
ちなみにロッカーは100円を最初に入れて、帰る時に鍵を回すと100円が戻ってくる返却式になっています。
補足事項
足が不自由でキャリーバッグを杖代わりにしている人などは、例外として館内スタッフからリボンを貰いキャリーバッグにくくりつけて展示室内に入ることが出来ます。
また酸素ボンベなどが必要な方なども、リボンをくくりつけて展示室内に入ることが出来ます。
国立西洋美術館内でのルール(マナー)
国立西洋美術館内で禁止されているルール(マナー)は、主に以下の様な事です。
- 作品に触れてはいけません
絵画は当然ですが、彫像などにも一切触れてはいけません。 - 展示室内での飲食やガムは禁止です
飲食禁止は当然ですが、ガムも作品に付着する恐れがあるので禁止です。 - 展示室内では鉛筆以外の筆記具は禁止です
絵画を鉛筆で模写するのは大丈夫ですが、鉛筆のみOKです。監視員が鉛筆を貸してくれます。 - 館内への傘の持ち込みはできません
外の傘立てに預けます。 - 大きな荷物の展示室内への持ち込みはできません
インフォメーションに預けるかロッカーに入れましょう。 - 館内での喫煙は出来ません
2020年1月16日から外庭でも吸えなくなりました。 - 展示室内では緊急時以外での携帯での通話はしないように
周りの迷惑になります。 - 補助犬以外の動物は連れて入れません
補助犬の場合はインフォメーションに一度お伝え下さい。 - 企画展示の撮影は一切出来ません
常設展示と違い、企画展示は一切の撮影が不可です。
ルール(マナー)違反をしないように気を付けましょう。
車椅子の貸し出しやエレベーター利用
車椅子を利用したい方は、インフォメーションのスタッフに声をかけてください。展示室内には急な角度のスロープもあり、その際は近くのスタッフに声をかければ車椅子を押してスロープを登らせてくれます。
また国立西洋美術館は展示室が地下にもあるので、エレベーターを利用したい方は近くのスタッフに声をかければ案内してもらえます。
まぁとにかく困った事があったら、近くのスタッフに声をかけるのが一番良いですね。
終わりに
とりあえず現時点で思いついた国立西洋美術館内の情報を、一通りまとめてみました。また何か情報を思い出したら追記していきたいと思います。
ただこの記事の内容を頭に入れておけば、当日は大体スムーズに行動できると思いますのでぜひ楽しんで来てください!
ちなみにこちらの本も西洋美術館の作品を見る上で、かなり参考になると思います。
それでは次のPart2の記事では、実際の国立西洋美術館の展示室内の様子や巡り方などを画像を用いて紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
それではまた別の記事でお会いしましょう!
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